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Celiac Disease (セリアック病)とリウマチの関係
私がリウマチを発病してから1、2年経った頃でしょうか。私は臓器のウルトラサウンドを撮る必要があり、そこで一人の検査技師の方と話をする機会がありました。検査上、自分がリウマチ患者であることを彼女に告げると、

「あなたの場合は違うかもしれないけれどね・・・。」技師さんがこう、私に語りだしました。

「私も昔、子供を出産後、関節炎が出始めてリウマチ、と診断されたの。でも私の場合、その後あらたな検査を受けた結果、小麦アレルギーから関節炎が来ていることが分かってね、、、小麦除去食を始めたの。今でも小麦は食べられないけれど、おかげで関節炎はすっかりなくなったわ。   あなたの関節炎は小麦とは関係していないかもしれないけれど、私みたいな例もあるからね。興味があったら小麦を抜いた食事療法というのをやってみて、関節炎にどう効果あるか様子をみてみたら?やってみる価値、あるかもしれないわよ。」


その話を聞いた時には「一口に関節炎といっても、実にいろいろな病気が世の中にはあるものなんだなぁ。」と思ったものの、正真正銘・バリバリ(!?)のリウマチ持ちの私には関係ない話、と気にも留めずにいました。

それがそれが。

ここ最近、この手の話(リウマチと診断されている人で、ありとあらゆる治療を受けてみたものの全く効果なく、最終的に藁をもすがるおもいで始めた小麦除去食で関節炎がすっかり治ったとか、関節炎症状が和らいだ、とかいう話。)を身近な人達からも少ないながら、耳にするようになりました。

小麦アレルギーで関節炎って???小麦除去食でリウマチ症状がおさまる???それは私の関節炎にも効果があるの???

・・・一体、この小麦アレルギーとはなんなのか。よく耳にする、「食事療法でリウマチが治った!」とかそういう類のものなのか・・・私は別件でも小麦アレルギーが鍵になっていることがあり、小麦アレルギーと関節炎症の関係について調べてみることにしました。


<セリアック病>

「小麦アレルギー」と前述しましたが、小麦除去の食事療法によって関節炎が治った人達の場合の小麦アレルギーは「セリアック病」という、自己免疫疾患を指しているようです。

この「セリアック病」とは・・・

小麦、大麦、ライ麦、オート麦などには「グルテン」というプロテインが含まれています。このグルテンをセリアック病(言い換えればグルテン過敏症)の人達が摂取すると、小腸内で免疫異常を起こし、小腸粘膜の絨毛がダメージを受けます。この絨毛は栄養を吸収する役割があるのですが、これがグルテンによるダメージにより機能しなくなり、栄養素を吸収することが出来ず、栄養失調や脱水症状、その他の不具合(症状)を起こします。



<一般的なセリアック病の症状>

・腹痛
・ガスもしくは膨張感
・便通異常
・慢性的に続く下痢
・食欲不振
・体重減少
・発育不全(成長障害)
・栄養失調
・貧血
・口内炎
・疲労もしくは倦怠感
・湿疹や肌のかゆみ
・感情不安定(イライラしたり、鬱気味になったり、集中力にかける)


<その他の症状>

セリアック病を治療せずにいると、様々な症状(生命の危険も含めた)を引き起こす可能性が高いと言われています。

・無月経
・筋肉痛
・歯の異常
・骨粗鬆症
・骨や関節の痛み
・ビタミン欠乏症
・神経への異常やダメージ(痺れやチリチリ感)
・妊娠に関する不具合(流産や不妊など)
・乳糖不耐症
・疱疹状皮膚炎
・腸内の悪性腫瘍


<セリアック病と関係があると言われている疾患・障害>

また、セリアック病自体が自己免疫疾患ですが、その他の自己免疫疾患と合併している場合があるようです。セリアック病か、その他の自己免疫疾患か、どちらを先に発病するのか分かりませんが、あるセリアック病のサイトでは「セリアック病が免疫異常を小腸内に引き起こし、その免疫異常が長い時間を経ながら更なる免疫異常を引き起こす」、ということが説明されていました。

(ここで不思議なのがセリアック病のあらゆるサイトで「セリアック病と自己免疫疾患は関係している。」と言われているのに対して、リウマチ側のサイトではセリアックのセの字もでてきません(私が見逃しているだけかもしれませんが)。私も今までリウマチ医から、そのような話をされたことがなかったし。セリアック病と膠原病は繋がりがあるのかどうか、リウマチ医側の意見も聞いてみたいと思っています。次回の診察時にでも私の主治医の意見を聞き、なにか分かったらこちらでお知らせしたいと思います。)


・肝臓病など、臓器に関する病気・糖尿病
・甲状腺異常
・エリトマトーデス
・リウマチ
・シェーグレン症候群
                 などなど


更にセリアック病と関連があるかもしれない、と言われているものが次の通りです。
(上に記述した膠原病とセリアック病の関係と違い、自閉症側とセリアック病双方でともに関係があることが言われています。)

・自閉症
・ADD/ADHD(他動・注意欠陥症)



<誰が発病するか>

セリアック病は男女問わず、そして年齢に関係なく、発病します。例えば乳児期にグルテンを摂取するやいなや、セリアック病を発病してしまう場合もあるし、または長年グルテンを摂取したにも関わらずなんの症状も起こさずにいた中高年層が、精神的、肉体的ストレスがきっかけで突然発病する場合もあります。女性の場合は妊娠などのホルモンの変化も引き金になるし、遺伝も大きく関係しているようです。(セリアック病患者の近親者が同じ病気を発病する確率はかなり高いそうです。)



<診断>

血液検査をすることもありますが、確定診断は小腸の生検によって行われます。この小腸の生検は必ず、小麦除去食をする前に行います。小麦除去食をスタートしてからだと小腸のダメージが回復してしまい、診断が難しくなります。

また小腸のダメージが軽く判断がつかない場合は、小麦を摂取している時の小腸と、小麦除去食をしてからの小腸の両方の様子を比べ、確定診断がなされるそうです。

(確定診断に拘らない場合は、小腸の生検はせずに除去食を実行し、様子をみます。(自己免疫疾患を既に持っている人の場合、わざわざ小腸生検を行うよりも安全な見極めの方法と言えるでしょう。)私が話を聞いた人達はこの方法をとっていました。自閉症児の場合も生検をすることはまず無く(もともと自閉症児の場合はセリアック病とはまた少し状態が違っているため検査をしてもあまり意味がない為)、除去食が効果あるかないかで小麦アレルギーの有無を判断します。除去食の効果があれば小麦が関係するなんらかのアレルギーがあるとみて、小麦除去食を続けていきます。)



<治療>

小麦除去食を生涯続けます。これをすればダメージを受けた絨毛ももとの通り、機能するようになるそうです。ダイエットが効かない場合、免疫抑制剤を服用することもあるそうです。



<参考資料 (英語)>

セリアック病・友の会

Celiac.com

Digestive Diseases Home

メリーランド大学・セリアック研究部門

Gluten-free Gourmet by Bette Hagman

Kids with Celiac Disease by Danna Korn

Incredible Edible Gluten-free Food for Kids by Sheri L. Sanderson


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私は上記以外のサイトや本もチェックしたのですがどれも一様に、セリアック病とその他の自己免疫疾患は関係しているらしいことが記されていました。セリアック病患者なのにRA因子や抗核抗体が軽く陽性になるケースも少数ですが見かけました。 

そこで私の場合はどうなんだろうか、、、私のリウマチはセリアック病から来ている可能性があるだろうか?小麦除去食にトライするのはとても大変なことだけれど、それをやってみる価値があるのだろうか?・・・ということを考えてみました。

私のリウマチは血液検査上に炎症状態がはっきりとはあらわれません。発病初期、手足の関節がパンパンに腫れている状態でも抗核抗体、RA因子、血沈がうっすら陽性になった程度で、CRPにいたっては全くの陰性。そして発病から半年後、炎症が激しさを増し、身体中の関節が腫れあがった時にはさすがに血沈は89まであがりましたが、MTXとステロイド服用で炎症がそこそこ抑えられている今では痛みや腫れがある時でもCRP、血沈、RA因子とも検査結果は陰性にしかでません。こういう私の状態を見て「あなたは本当にリウマチ患者なの?」と疑問を持つドクター(リウマチ医以外のスペシャリストである泌尿器科医や肝臓医など)は少なくありません。

が、私の場合、抗CCP(最近でてきた新しい血液検査項目。今迄の検査と違い、RAに絞っての検査が出来る、と今の段階では言われている。)という検査結果が異常に高く陽性を示していること、発病時にリウマチ特有の指の腫れが見られたことなどから、私は立派な(!)リウマチ患者であり、関節炎は主にリウマチからきているのだとは思ってはいます、、、

ただ、私には関節症状以外に煩わしい症状がいろいろあって(骨粗鬆症の薬を3年以上服用しているのに全く効果がでない(3年くらいじゃ効果でないのでしょうか?)、神経系の症状である痺れ、ちりちり感がある。←一応診断名は神経炎とついてます。でもリウマチ患者で神経炎を持っている人の場合、リウマチのコントロールが上手くいっていない時に神経炎が起こる場合があるそうで、リウマチのコントロールがそこそこ出来ている私に、なぜそれが起こっているのか(私のリウマチの症状から神経炎が起こることは滅多にないことだ、と)、ドクターから首を傾げられてます。)、それらがセリアック病に挙げられている症状と重なっていること。

更に、私には自閉症(自閉症は鬱やひきこもりなどの状態を指すものではありません。脳の発達障害です。詳しいことはこちら(日本語)をご覧ください。)を持つ長男と、ADD(注意欠陥障害)のグレーゾーンにおり言葉の遅れを持つ次男がいること、そしてここ数年、自閉症児(もしくは一部のADHDやADD)の親の間では小麦アレルギーが腸の異常を引き起こし、それが彼らの異常行動の原因になっている、という説が強くながれていること(厳密に言うと、自閉症とセリアック病の関係はリウマチのそれとは微妙に違っているものなんですが、その説明は機会があったらしたいとおもいます。)・・・などなどセリアック病との接点がいくつかあり、もしかしたら私の関節炎にはセリアック病が関係している可能性があるのかも?、ということを強く思うようになりました。

なので小麦除去食、試してみることにしました。除去食を用意するのは手間がかかりますが、自分のリウマチだけでなく、子供達へも効果が望めるかもしれないということで(というよりも小麦除去食にトライしてみようという気になったのは子供達へのことを考えてが大きな理由と言えるかもしれません。)、期間を6ヶ月間と設定し様子をみてみます。そして当たり前ですがリウマチ治療の為の薬はそのまま続け、食事内容だけ小麦除去したものに変えます。6、7月頃に私のリウマチに変化があらわれるかどうか、またお知らせしたいと思います。
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by racity | 2006-02-28 08:14 | GFCF
        
旅行に際して
私は最近、飛行機を使っての旅にでました。
その時のこと、今迄の経験から学んだこと、ここに記しておきたいと思います。

・旅先の空港で具合が悪くなってしまったら・・・

今回、旅にでた時に私ははじめて知りました。空港で具合の悪くなった人の為に(もしくは空港で働いている職員の為に)「walk in clinic (←予約のいらない診療所)」なるものが空港にはあったのですっ。

どこの空港にでもあるのかどうかは分かりませんが、少なくとも大きな空港(私はサンフランシスコ空港のクリニックにお世話になりました・・・)にはあるらしいです。

具合が悪くなってしまったら、空港にそのような施設があるかどうか、問い合わせてみてください。空港に診療所があるのなら、その土地のERに駆込むよりははるかに便利かと思われます。(ERは重傷患者の診察が優先になります。具合が悪いなか、やっとのおもいでERに駆け込んだものの何時間も待たされた、というのはよくある事なのです。)   更に空港の診療所では、あなたの状態によってドクターが一筆、「この健康状態で、これ以上、飛行機を使っての旅は薦められない。フライトを変更し、この地で休息することを薦める。(もしくは旅を中断し引き返すことを薦める)云々・・・」と書いてくれる場合もあります。この書類があるとフライト変更がスムーズになります。   しかし、状況によっては使えない場合もあると覚悟はしておいてください。(私の場合ですが、ドクターから一筆書いてもらったにも関わらず、ホリデー・シーズンでフライトに空きがなく、予定通りの旅程を強行することとなりました。)


・薬は余分に用意!しかも手荷物で!

これに関しては、以前、RA CITYの話題掲示板「旅に出掛けましょう!(2004年8月)」にて書き込みした通りです。ここにその一部を(少々改編し)ご紹介します。

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私も自分の経験から学んだのですが、海外に旅行に行く場合、少なくとも10日分くらいは余分に持っていかれたほうがよいと思います。
海外は(日本もそうなりつつあるかもしれませんが)2001年9月を境に、なにが起るか分からない状態です。(私は実際、テロが起こった日に飛行機を使った旅にでていました。目的地にたどり着つく前に空港が閉鎖され、右も左も分からない土地で数日間、足止めをくらった経験があります。あの時に予備の薬の大切さをいやというほど学びました。)テロ以外にも天候などの理由から空港が閉鎖されたり、交通手段がストップしてしまう事もあるかもしれません。備えるにこしたこと、ないと思います。


薬は、できればオリジナル容器や薬品名が記載されているラベルとともに、そしてドクターにリウマチのこと、その為に服用している薬(品名、服容量)についての英文書を作成してもらい、それを薬とともに持ち運ばれることをお勧めします。仮に空港で荷物検査に薬がひっかかったとしても、これでトラブル回避が出来ると思います。

そして薬は必ず手荷物に!不便かもしれませんが、薬をスーツケースの中に入れてしまうと、これを紛失した時に(荷物が紛失するなんて信じらないことですが、海外では日常茶飯事です。)薬も一緒に無くしてしまい、現地調達するほかありません。

現地調達できるものはいいですが、国によっては日本では普通に使えるモノも認可されていなかったりします。(もしくは過去には使われていたけれど、すでに製造中止になっていたりするものもあります。例えば「リマチル」「シオゾール」などはアメリカでは手に入りません。)仮に調達可能な国だとしても、保険システムの違いにより、手にいれることが難しいことが予想されます。

・・・というわけで、「手元に、多めに、説明書とともに」が、海外旅行へ薬を持参する際のキーワードになるかと思います。

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空港内では航空会社による車椅子のサービスもあるようです。
詳しくはRA CITYの「リンク集」の中にある、「リウマチを知る上で役に立つサイト」の「出かける、道具を探す」をご覧ください。
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by racity | 2006-02-25 12:44 | リウマチ